第3話 紫外線と眼の関係

環境破壊によるオゾン層が破壊され、紫外線が多くなった。目に入ってくる紫外線は、涙および角膜表面で約70%は反射される。紫外線で引き起こされる病気として、紫外線眼炎(雪目)と白内障が挙げられる。雪目は、スキー場では紫外線が雪面で反射するので紫外線量が多くなることから、角膜や虹彩に炎症を起こす病気である(目の構造についてはファイナンス7月号を参考)。失明する事は少ないが、繰り返すと視力低下を来す可能性がある。目の奥まで達する紫外線の量は少ないとはいえ、視力低下を来す網膜(黄斑)変性や白内障は、紫外線に暴露される時間や量に関連して進行してくると言われている。


 
shigaisen予防として、紫外線(UV)カットの眼鏡やコンタクトレンズ装用がある。最近では材料の中にUVカットする成分が含まれているコンタクトレンズや眼鏡レンズが増えてきているので、無色・透明でも十分であるが、眩しいなら薄い色を付けると良い。眼に入る紫外線を少しでも少なくしようとして色の濃いサングラスを使えば良いと思っている人がいる。しかし、色の濃いものは眼に入る光量が少なくなるので瞳が大きくなり、却って眼鏡と顔の隙間から紫外線が入りやすくなる。もし釣りやスキーで長時間紫外線に暴露される事が予想される場合やサングラスを使いたいならスポーツ用に販売されている顔の形にフィットした眼鏡を薦めたい。