第2話 眼鏡の上手な買い方

megane原則として眼科で検眼し、眼鏡処方箋を持って眼鏡屋さんで作るが望ましい。 しかし、実際には眼鏡屋さんで検眼して作成する人が多く、それが正しいと思っている人が多い。「眼鏡屋さんの方が行きやすい」と。その理由として、「眼科は混んでいる」「眼科は仕事の休みの日にやっていない」「眼鏡屋さんの方が親切」「眼鏡を作るのに何故診察費が必要なの?」「直ぐ眼鏡枠が選べて時間の短縮が出来る」etc…。但し適切な眼鏡を作る事が大切である。また、視力が落ちてくる眼の病気が見逃される事がある。 例えば失明原因第1位の緑内障は老眼を自覚する年齢の頃に18人に1人発症し、初期の7~8割は自覚症状がなく、視力検査では発見されない。その点、後藤眼科は、ニーズに合った適切なメガネ処方に力を入れているので安心してお任せいただきたい。
 

11世紀アラビアのマルハーゼンによりメガネの原理が考え出され、13世紀末に眼鏡発明されたという(3説がある:ガラスで有名なイタリアのベネチア、フィレンツェの貴族サルヴィヌス・アルユタス、ピサのアレッサンドロ・スピーナ)。

我が国では16世紀の中頃に宣教師フランシスコ・ザビエルが周防(山口)の大内義隆に眼鏡を献上したのが日本第1号と言われており、徳川家康も老眼鏡を愛用した。17世紀には国内でも産出されるようになり、冬場の家内工業として発展し、今日では眼鏡枠生産は北イタリア国境地帯と日本の鯖江市が有名で、鯖江市は国内生産の殆どを占め、世界第一位である。
 

「眼鏡屋さんがたくさんあるのでどの眼鏡屋で作ればよいか」「お奨めの眼鏡屋さんは有りますか?」と相談される事がある。先に記したように眼科受診して眼に視力低下を来す疾患が隠れていないというチェックを受け、眼鏡処方箋を書いて貰うのがベストである。最近は知識豊富な勉強熱心な眼鏡専門店も増えてきた。ニーズに最適な眼鏡を作成するために、眼科や眼鏡屋さんを探す際の注意点と眼鏡を作る時のポイントも併せて私の独断と偏見で列記する。
 
1.1年に1回は今使っている眼鏡が適しているか検診を受ける(変化が分かる)
 
2.検眼の時に持っている眼鏡、眼鏡処方箋、コンタクトレンズを持参する

  • 今までの経過が分かるので眼鏡処方時に強すぎず・弱すぎない眼鏡が作れる
  • 慣れた感覚があるので、それまでの見え方との差が少ない、違和感や疲れが出ない眼鏡が作れる
  • 持っている眼鏡の使い方のアドバイスが得られる(例えば仕事用、外出、スポーツ用等のニーズに合わせた使い方

 
3.使う目的をある程度絞ること

1つの眼鏡で全てをカバーできる物ではないし、年取れば余計に全ての事に満足出来るとは限らない。例えばパソコン用、ゴルフ用など)
 
4.時間の余裕のある時や体調の良い時に検眼する

  • 眼の疲れ具合に因って眼鏡の度数(特に乱視)が変わる事がある。焦って作っても良い眼鏡は作れない。出来れば何回か時間を変えて検眼する。
  • 体調(時差ボケなど)や内服薬(風邪薬、睡眠薬など)の影響で調節力が眼鏡の度数が変化する事がある。
  • 実際に使う目的で試してみる。(例えば30分以上パソコンを操作したり、書類を読んでみる)

 
5.ある程度の妥協は必要だが説明を良く聞いて納得して作る事
 
6.交通の便が良く行きやすい場所、気軽に行ける所

  • 微調整や使っている間に眼鏡のフィッティングの調整が必要となる
  • ホームドクターとホーム眼鏡屋さんを持つこと

 
7.自分と同じ年齢層の患者、職員、顧客、店員が多いところ

若者の町(例えば渋谷、新宿など)でのお店では眼鏡枠や検眼時にどうしても若者対象になるし、遠方視力を重視することがある。眼精疲労や老眼を自覚する年齢の患者や顧客が多い場所では、そのようなニーズに合った在庫レンズも豊富で、検眼する職員や店員の経験や勉強でアドバイスできる事も出てくる。
 
8.安売りの眼鏡に飛びつかないこと

きちんとした眼鏡を作っているお店もあるが、検眼場所と眼鏡加工場所が同一場所にある方が何か不都合が生じたときに直ぐ対処してくれる。工場での大量生産では?
 
9.予備の眼鏡を持っておくと便利(紛失したり、破損した時のために)